はい!今年もこれです!!
以前から当ブログをお読みくださっている方はご存知、
毎夏恒例、リグーリア州オネッリァの漁港に友人たちを訪ねました。
わたしも原始人もよく覚えていませんが、通い始めてかれこれ5年あまりになるでしょう。
目的はもちろん一緒にリグーリア海にメカジキ漁にでること。
午後3時半、約束の時間より早めに彼らの船を見つけると勝手にデッキに降り、荷物を積み込みます。、、、と、サウナのように蒸し暑いキャビンで死んだように寝ている人物が!?
とにかく起こさないように静かに、乗船。
寝ていたのはこの船の親分カルロでした。眠い目をこすりながらぬっとおきだし、挨拶をかわすこともなく「おい、お前もうこの船の勝手はしってるんだからカフェいれといてくれ、、、」
わたし「ほいきた!」
原始人とカルロがとりあえず挨拶をしようとしたところにカルロのお兄さんが
「おい、手ぇかせや!昨日の大物がのこしてった穴ふさがねえと俺たちャ出港できねぇ」
どうも昨日大きなメカジキがかかったそうで、網を大きく破られてしまったそうなのです。
わたしたちはエスプレッソを飲むとさっそく陸に上がって網の修理。
カルロは原始人に「はい、片手上げて!はい、そのまま!暑くてしょうがねぇや、そこでちょいと陰つくっててくれや。」
もちろん冗談です。でも7月はじめの日差しがコンクリートに照り返して暑いのなんの。
そうしているうちに、カルロの船のクルー、カロージェとオラツィオが到着。
船出したのでした。
無線で他の船と連絡を取りながら漁場を決めてそのポイントに移動するのに1時間ちょっと。
ポイントに到着したら約2~3キロにも及ぶ流し網をくねくねと弧を描くように仕掛けるのに2時間。
それから夕飯の支度をして、8時ごろには食事を始め、片付けがすむと夜中過ぎまで見張り以外は仮眠をとります。
この日はマグロを生で食べようとカロージェが用意してくれていたので、わたしがニンニク、イタリアンパセリを刻み、レモン汁、オリーブオイルとあえると勝手にアペリティフが始まってしまいました。
空腹も満たされ、このうえ夕飯はいらないという意見で全員が一致。わたしたちは仮眠をとりにベッドへ。
「起きろ!!」
もう夜中過ぎ、カルロにたたき起こされます。ベッドの上で起き上がるとカロージェが既にカフェを入れていて、いい感じに香っています。この時間になると気温も下がり、カフェの暖かさは有難い!
さあ、仕事!!網を引き上げるのに防水用のゴミ引きのつなぎをつけるのですが、いつも必ず原始人の分だけ足りません。これまでは合羽を渡されていたのですが、今年はちょっとちがった趣向で、、、
ゴミ袋男にされてしまいました。
「ううう、カルロは僕のことを嫌っているんだと思う、、、」
と原始人はぶつぶつ。わたしもカロージェもオラツィオも大笑い!
「このゴミ袋が濡れなくて一番いいんだぞ。」といった先からカルロも笑い出す始末。
さて、この日の収獲ですが。
まずヨシキリザメ。網を引き上げだして直ぐにかかっていたのですが、そこから30分、小さなカツオ以外収獲なし。わたしはちょっと不安に。
「心配するな。いいっぱいマグロ獲ってやるからさ」とカルロは笑ってくれるのですが、
やっぱり長年の経験で獲れる日とそうでない日がわかるんでしょうかね、
本命のメカジキは25キロ程度のものをはじめ4匹、マグロ5匹、ビンナガ1匹とカツオが50匹程度かかりました。
あとマンボウがこの日は10匹はかかっていたとおもいます。マンボウは網にかかっても生きているので海に返してやるのですが、そんな時、カルロたちは嬉しそう。もちろん、売れない魚でもあるからそうするのですが、命あるものを海に返すときの彼らの笑顔は違います。海の恵みに感謝できる瞬間でもあるし、何よりそのユーモラスな顔つきに親しみが湧くとカルロもいいます。
わたしはそんなときのカルロたちをみるのが大好きです。
さて、次回はまたカルメーロのお話にもどります。では、、、
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Da Sordevolo |
Da 5 ago 2009 |