まだ、ソルデヴォロ村の水の話をしていませんでした。
わたし達の住むソルデヴォロ村からお隣のグラッリャ村にかけては、これまでイタリアでどんな旱魃が起こってもこれまで水のかれる事はありませんでした。
逆に水害に見舞われることはありましたが、1960年代の大洪水のようにビエッラの繊維工場がほとんど流されるほど大きな水害は、丘陵地帯であるためわずかです。
この水ですが、ヨーロッパで一番鉱度の低い水といわれています。
お隣グラッリャ村にはラウレターナという高級ミネラル水が製造販売されていますが、そんな低い鉱度のミネラルウォーターはない、と他国のミネラル水の会社からラベル表示訂正の訴訟を起こされたことがあったと聞いています。
実際にはラベルに表示されている数値よりさらに低かったそうで、今ではラベルに「ヨーロッパで一番軽い水!」と胸を張って記載しています。
昔は鉱度の低さから腎臓にいいとされ、サヴォイア家の人たちが飲料療法を目的にビエッラに長く滞在していたほどでした。
この地域の緑がイタリアの他の地域、例えばお隣のアオスタ渓谷州の緑と比べても柔らかく、優しい色なのは水のせいだろうと思います。ビエッラの自然は決して険しくはない。わたし達の周りを優しくつつむそんな緑です。
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8月15日はビエッラの山岳部で酪農を営む人たちは小屋に人を招いてプレンタ・クンシャという食べ物を振る舞う伝統があります。
夏のアルペッジョで作られるチーズは1年を通して作られるチーズの中でも一番美味しく、それを炉にかけた銅鍋でポレンタを作った中に溶かし込む。さらにバターも。
恐ろしくカロリーの高い料理ですが、山小屋で皆で食べるという雰囲気に騙され、わたしもついつい二皿目に手が、、、。血中の脂肪分がどんどん高くなっているのがわかるくらい。
今年もリーザおばさんが誘ってくれ、彼女の姪御夫妻とその子供たちなんと5人、リーザの娘オルガとその御主人マリオ、リーザの友人サンドラ、パオロ、ヴァンダ、そしてわたし達。
今年はなんといっても子供たちの成長振りが目に付きました。上から2番目のロベルトは買ってもらった携帯に夢中。酪農家(マルガリ)の子も、他の子とあまり変わらないかな。 でも、彼は学校で常にトップの成績だと聞き、
「勉強すきなの?」と聞くと「No!」と即答。「けど、勉強するときはすっげぇ吃驚するほどがんばる!」と付け加えます。 可愛い!
来年はロベルトのお兄ちゃんのクラウディオくんあたりはもう青年の域に入るんでしょう。次の夏も皆が健康で再び山の上でプレンタを食べられますように。
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Da Sordevolo |
Da 5 ago 2009 |