はい!今年もこれです!!
以前から当ブログをお読みくださっている方はご存知、
毎夏恒例、リグーリア州オネッリァの漁港に友人たちを訪ねました。
わたしも原始人もよく覚えていませんが、通い始めてかれこれ5年あまりになるでしょう。
目的はもちろん一緒にリグーリア海にメカジキ漁にでること。
午後3時半、約束の時間より早めに彼らの船を見つけると勝手にデッキに降り、荷物を積み込みます。、、、と、サウナのように蒸し暑いキャビンで死んだように寝ている人物が!?
とにかく起こさないように静かに、乗船。
寝ていたのはこの船の親分カルロでした。眠い目をこすりながらぬっとおきだし、挨拶をかわすこともなく「おい、お前もうこの船の勝手はしってるんだからカフェいれといてくれ、、、」
わたし「ほいきた!」
原始人とカルロがとりあえず挨拶をしようとしたところにカルロのお兄さんが
「おい、手ぇかせや!昨日の大物がのこしてった穴ふさがねえと俺たちャ出港できねぇ」
どうも昨日大きなメカジキがかかったそうで、網を大きく破られてしまったそうなのです。
わたしたちはエスプレッソを飲むとさっそく陸に上がって網の修理。
カルロは原始人に「はい、片手上げて!はい、そのまま!暑くてしょうがねぇや、そこでちょいと陰つくっててくれや。」
もちろん冗談です。でも7月はじめの日差しがコンクリートに照り返して暑いのなんの。
そうしているうちに、カルロの船のクルー、カロージェとオラツィオが到着。
船出したのでした。
「はじめまして、カルメーロといいます。さすらいの料理人です。」
シチリアはエトナにある小さな村、サンタルフィオの教会前で待ち合わせた人にそう挨拶されたとき、わたしはひるんで後ろに一歩引いてしまいました。
まるで彼の背後に構えているバロック様式の教会のファっサードそのものだったから。ちりちり頭、かっちりとした言葉の選択、それ全てがシチリアやわたしたちのピエモンテを飾るバロックを感じさせる。
その大きな目がぎょろりとこちらにむけられるとわたしも慌てふためきどこかに隠れたくなる。「これはこまったもんだ」思いました。
それに、ちりちり頭にのっかっている帽子は、わたしの大好きなアーティストVinicio Capossela(ヴィニーチョ・カポッセーラ)が好んでつけているもののようだと思ったのですが、実はこのとき、原始人も「この人はまるでVinicioだ!」とまるで同じことを感じていたのでした。
このヴィニーチョって誰だ?と思われるとおもいます。このブログのお気に入りHP欄にあるVinicio CaposselaのHPで彼のパフォーマンスをみていただいたら一番分かりが早いでしょう。
原始人よりでかい!一緒にエトナの伝統的なブドウ畑を視察している間カルメーロは時々消えてしまいます。どこにいったのかなあと探しているとそのうち、手に何かしらの野草を摘んで戻ってくる。
この畑ではこのハーブが見つかった、あっちの畑にはこれが自生していたと私たちにいろいろ説明をしてくれます。上の写真では野生のタイムでもこの種類の特徴を説明してくれているところです。
カルメーロのHPへリンク
日本でも東京、大阪、弘前で料理講習会や企画ディナーを行ったそうですから日本のイタリアンの料理人さんの間では知っている方も多いかもしれませんね。カルメーロ・キアラモンテ、シチリアを代表するシェフです。
Da Sordevolo |
Da 5 ago 2009 |