ゴラン・ブレゴヴィッチ(Goran Bregovic)がソルデボロの村にやってきました。
1995年の映画作品でカンヌ映画祭でパルム・ドールを獲得した「Underground」のサウンドトラックは彼が担当していましたから御存知の方もいらっしゃるでしょう。
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金管楽器、ドラム、男声、女声によるバルカン民俗音楽をアレンジした彼の曲。原始人は、バルカン・ロックと勝手に呼んでいますが、その乱れ打ちのテンポや旋律に体の底から熱が湧き上がってくる感じがします。
リブラ・フェスティバルの担当者はトリノでもコンサートがあったため客が二分されるのではと入場者数をとても気にしていたのですが、実際には今シーズンのトップの入場者となりました。
わたしも原始人も彼のファンなので「ほっ、、、」しかも観客のノリがなんだかいつも違う。
ステージ付近で皆が踊りだすのはいつものことなのですが、警備員がステージの真下で踊ると他の人に迷惑がかかるから端で踊れと支持すると、みんな聞き分けよくステージ脇で踊っているのです。しかも茶目っ気たっぷりに時折、ステージ前を子供が手を振り振り駆け抜ける。、、、って、それを許す警備員さんたち。
ゴランもなんだかお客さんの「穏やかな熱狂ぶり」にいつもより笑みが。有名な曲「
Ederlezi」が始まると観衆も口ずさむのですが、、、それがみんな音をはずしてないの、上手く歌っちゃう。
ゴランさん、途中で演奏をやめてしまい、こういいます。
「すみません、すみません、皆さん、あんまり上手く歌いすぎないでください。こっちが恥ずかしくなるじゃないですか、ぼくたち外国人なんだから手加減してくださいよ。」
みんな、くすくす笑いします。会場全体から再び素敵な合唱がうまれました。イタリア人でもスッゴ音痴はいます。でも、なんでだろう、その夜はみんな素直ないい声をしていた。とってもアットホームなコンサートに1800名が、バルカン音楽に酔いしれました。
コンサート終了後、ゴランさんにミーハーよろしく他のファンの方たちと一緒にお話ししたのですが「こんな雰囲気のコンサートは初めてだった」と言っていました。じゃあ、やっぱりこの夜の観客は特別だったんだ、、、
なんなんでしょね。ビエッラの人たちの控えめでも素朴な性質とゴランのバルカン音楽がマッチしたんでしょうか。
6月末に始まった
Libra Festivalですが、早くも終盤です。終わりが見えてきて一寸寂しい感じがします。
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