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ピエモンテからぶじゃねんの陽だまる山郷生活

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ソルデヴォロの『キリストの受難劇』 グイド編




グイドは原始人の幼馴染です。でもなんにでも斜に構える原始人とは逆に彼は熱血漢。

彼の演じるローマ兵隊長は、主要キャストではなくてもピラトを支える大切な役。
彼は代々ローマ兵隊長役を演じてきた家庭に生まれたからそれをやっているわけではありませんが、やっぱりグイドのような他人にはこの役回りしかないでしょう。

彼の普段の喋りのテンポはラップ系。台詞回しもやっぱりちょっとラップ系。
でもいつも一球入魂で役柄に挑みます。
ローマ兵達はキリストの死刑をピラトやヘロデ王に求めて興奮する民衆を力で抑えること。

民衆役も体当たりでぶつかってきますからローマ兵も黙っていません。
一度、原始人がピラト役で、馬に引かれたチャリオットに引かれて神殿に着いたことでの乱闘シーンで、そのあまりに激しい衝突に、驚愕する妻プロクラをピラトが片腕で抱きかかえて神殿の階段を駆け上がったことがありました。

観衆は、それも演技と信じ込んで拍手喝采!舞台裏ではピラト役の原始人とプロクラ役の高校生アンジェラが流れ落ちる冷や汗をふきとりながらため息をついていました。

一つのタイミングがずれたら大切なお芝居の最中にけが人が出たり、悲しいシーンが喜劇になってしまう。その芝居運びの重要な役回りが兵士達だと気づいたグイドは自分が兵隊長の当番の日は役割分担を打ち合わせ会で決めることにしました。

たとえ台詞まわしがラップ系になっちゃっても、彼のいる回はなにもかもが上手く運びます。

ところが実際、これをやらない兵隊長の時にはたとえばイエスの裁きの場に引き出されて、民衆はイエスを裁きバラバに恩赦を与える。
そのバラバがあれ!?出てこない。ピラトが兵士役に『バラバがいない』と小声で耳打ちして初めて兵士達がそれに気がつくということが起こります。でもその声はマイクからもれていたりして、あああああ!!舞台全体に冷や汗、、、が流れるということがあったんですよ。

あとはいばらの冠がでてこない。出てきちゃいけないところにひょっこり2人の泥棒がでてきちゃったりね。

お芝居全体が壊れなくとも、こういう小さなかわいいミスがおこってしまう。グイドはそれを防ぎたいとまるで本物の軍隊をまとめる感じで指示をだす。

最初はその様子をくすくす笑いで見ていたほかの演技者たちもシーズンの終わりかける8月の終わりごろには、みんな彼に評価のまなざしを送っていました。


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実に明快!2010年秋、ソルデヴォロ村に滞在された公楽さんご夫妻が紀行文を寄せてくださいました。読めばソルデヴォロ時間が流れるでしょう。

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