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ピエモンテからぶじゃねんの陽だまる山郷生活

BENVENUTI ALLA CRONACA DEL BôGIA NEN ! ピエモンテの山郷でのんびり生活しています

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大きな大きなポルチーニ茸

もう秋ですね。
ある朝、原始人が出勤しようと車を出したところ、入り口のことろにナイロン袋が、、、ぶら下がっていたんです。


ピンときた原始人は車から飛び降りナイロン袋を引き上げてみると案の定
壊れないように雑草にくるまれたポルチーニ茸が!!

パピンが日頃からこれぞと目をつけたきのこ採りに声をかけていたのでした
「採れたらワシに売ってくれ」
バールで、タバコ屋で、道で会うたびに声をかけておく


毎年、コンスタントに見つかるわけではなく、その年の天候や月のみちかけにもよります。
これでもかというほど食べられる年もあれば、一度も口に出来ない年もある。
今年は不作ではないけれど決して豊作でもない。

でも、ポルチーニはその土地で採れたものを食べてなんぼです。
他からもってくるだけでも鮮度が落ちて美味しくない。

それにこの地域はピエモンテでも最高のポルチーニが取れるといわれています。
周囲の山々を見渡せば立派なブナの林が、ブナは水が豊富にないと育ちません。

ビエッラは水が豊富。 この土地ですくすく育った樹齢何百年のブナの根元に出来るポルチーニが惜しくないはずがない。だから土地の人は自分の住む谷で取れたものでないポルチーニを食べるくらいなら食べないほうがいい。頑固です。

さて、きのこ採りのおじさんは朝起きして日の出前に茸探しにでかけ、私たちが目を覚ます頃にはもう家の前にナイロン袋を吊っておくのでした。

今年初めての地のポルチーニです。
ううううん、香りも高い!!
ただし、言い値で買わなければなりません。また、一度いらないといったら二度と売ってくれません。
といってもキロ20ユーロ前後ですからそんなに高くはない。

頼んだのはパピンなんだからあんた達の取り分はあたしが決めるとマミン!!

それでも一番大きなものを一つ。これはてんぷらにすると最高!!
それに小さいけどこりこり固そうなのを一つ。こちらはこれだけ固いと虫も入っていないのでカルトッチョで食べます。

たった二つでも全体で600gありました。
本当ならその日からダイエットを始めるはずだったのですが、この場合、一日遅らせその晩はまずポルチーニを頂くことに専念。

腕がなったよるでした。 おわり
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ビエッラから日本へ

これまで長い間留守にしていましたが、その間に東日本大震災がおこってしまいました。

私はちょうど神戸からきていた友人を迎えに車で移動しているあいだに車中で聴いていたイタリア語ラジオ放送で第一報を得ました。

あれから2ヶ月以上が過ぎ、イタリアでも連日伝えられていた日本の情報も今ではほとんど語られなくなりました。

日本で伝えれられる情報とイタリアで伝えられる情報のギャップに戸惑いと時には怒りも感じながらはじめの一ヶ月は過ごしました。

そして、今自分に何が出来るのかという問いかけはイタリアに住む多くの日本人もしていたと思います。自分も例外ではありません。
それは震災直後に一日40本もの電話がかかってきて私の日本の家族の安否を気づかってくれたり、援助の申し出をしてくれる人があとを絶たなかったからです。

彼らの気持ちを日本に届けたいが、いったいどうやたらと考えました。答えは意外と早くみつかり、
いつも一緒に活動している慈善団体ピエトロミッカを通じての義捐金募集へとつながりました。

こうして次の1ヶ月が過ぎました。口座はまだあけてあります。思い出したように募金をしてくださるビエッラの人たちがまだいるからです。

私にできることというよりもやらなければいけないことはまだあるようにおもいます。
チェルノブイリの原発事故による放射能被害に苦しむイタリア人はまだまだいます。

たとえばイタリアにはバセドウ病に悩まされている人が多くいます。
私の周囲にも数え上げれば10人はいるでしょう。私の義理の弟も含まれています。

彼らの原発に対する恐怖は大きなものがあります。
そして市民の恐怖をあおぐかのようにいい加減な数値で福島の放射能事故のことを伝えるイタリアのメディアが存在しています。

イタリア国内でブームだった和食レストランでも客足が減り、ビエッラの街の魚屋にも日本近海でとれた魚が入ってきていないのかと問いただす客がいるそうです。

これらの恐怖を払拭するのはどうしたらいいのか、、、
まず、世界各国に散らばり、日本と仕事をすることでここまでやってこれた私たちがなすべきことと考えます。

いつか被災された東北地方の方たちがまたイタリアに元気にやってこれる日を願って
またこのブログでイタリアの明るい話題をお伝えしていきたいとおもいます。


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ぶじゃねんのごぶさたしております


なんと3ヶ月以上もごぶさたしていたのでした。ブログの更新をしていなかったあいだ私の健康を気づかって何人もが連絡をしてきてくださいました。ありがとうございます。

 私はお蔭様でこれまでに増して元気です。 今後は数回は2本の事柄を軸にお話したいとおもいます。
一つはぶじゃねんの「ボッテガ奮戦記」そしてもう一つは原始人の「俺さまはピラトなり!」

 まず原始人ですが、今年は我がソルデヴォロ村の重要な伝統行事で5年に一度行われる「キリストの受難劇」の開催年にあたっています。
Da 20100328

 普段は一匹おおかみを気取る原始人も受難劇のシーズンが近づくとそわそわ、、、。

「ふん、今年は頼まれたって出てやらんワイ!」と強がりを言ったかと思うと

「ほら、今年ももりあがるぞお」とやる気満々をくりかえし、とうとう配役オーディションの時期がきて、今年もローマ執務官でキリストに死刑を宣告するピラト役で申込書を提出しました。

結果、今年もピラト役で出演がきまったので、今回は特に原始人を中心に「ソルデヴォロ村のキリストの受難劇」をお伝えしようとおもいます。

 で、もう一つ。実は昨年10月のある日、ソルデヴォロ村の村長リッキーが私を探しているとあちらこちらから連絡がありました。
Da La Bottega di Sordevolo

変なの、家に電話してくればいいのに、、、。でも、なんとなく嫌な予感がしたのです。

で、こちらからはあえて連絡しないでいると本当に本人から呼び出しがあって、
「お前、ソルデヴォロ村のアンテナショップLa Bottega di Sordevoloをやれ」と、いきなり半分命令のような打診をもらいました。

事情はこうです。
『昨年9月末にオープンしたアンテナショップを切り盛りしていた女性が別の仕事を見つけて3ヶ月で退職することになり1月から新しく運営を任せる人を探していて、私の顔が浮かんだ。

日本人がビエッラ特産トーマチーズを売るなんて面白い。俺の感は意外と外れないんだいつも、、、。
ただし、営業実施責任者資格RECをコースに通って取得すること。』


隣になんとなく座って利いていた原始人が「RECぐらいお前とれるよなあ。その辺の商店のばあさんだってもってるんだから!楽勝!らくしょう!」と後から背中をおされます。

 私がイタリアでとうとう定職につくのか、、、。悪くはない話です。、、、そう思えたのです。
でも、これまでビエッラ地方観光局と一緒に5年間やってきた日本向けのPR活動は無駄にはできない。

 アンテナショップは他の人にできてもビエッラのPR活動に私の代わりはそう簡単に見つからない。そのくらいの自負を私が少しくらいもっても皆さん許してくださるでしょう?

 リッキーいわく「それもお前、おまえを選んだ一つの理由だよ。ただのお店のきりもりじゃあないんだよ。観光PRもやってもらうんだよ。おまえぴったりだろう。日本からお客さんがきたら別の従業員がいるんだかラ心配ない」

 なんとなくその場のいけいけムードに押されて最終的には「うん」といってしまったのでした。

 さて、その結末やいかに!? 私は選んではいけない導火線に火をつけてしまったのか!?

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ピエモンテのクリスマス、少なくとも我が家はこう-その1- 


 日本でも、きらびやかなイルミネーションが街角を飾っていることでしょう。
ボーイフレンドや家族へのプレセントを用意している人たちも多いのではないでしょうか?

 クリスマスまであとわずか、ビエッラの街もクリスマスのプレゼント探しや25日の食卓を飾るメニューの素材を求めるひとでごったがえしています。

 でも、そこはやはり、カトリックの精神と伝統が深く息づいている国「イタリア」のクリスマス。日本で送るのとは違います。 まず今日は、そのクリスマスまで秒読みの今の時期、我が家のパピンとマミンの悩みの種となってしまうこの仕事を密着取材しました。

 はい、アニョロッティ作り!!です。 日本でもよく知られている詰め物のされたパスタ『ラヴィオリ』はピエモンテでは「アニョロッティ」といいます。 アニョロッティは、その地域や家庭によってレシピが違いますが、数種類のお肉をローストして詰め物を作ります。
   我が家の場合は、仔牛肉と豚肉、それにソーセージを少々、そしてキャベツのゆでたものを一緒にミンチにします。 他ではウサギ肉を混ぜるところもあれば、キャベツでなくほうれん草とか、ボラジネとかを入れたりもします。

  マミンは一日中立ちっぱなしで二日間かかるこの仕事が今では大嫌いになってしまいました。精肉店のお上さんとして40年店に出ていたし、当時は毎週このアニョロッティを作っていた彼女ですが、外反母趾で一度手術したことのある足が年とともにどうしても痛みます。

 それでもマミンがつくるアニョロッティをあてにしている人は大勢。

村のお医者さん、村の土建屋に出入りしている設計士の女性、ルナルドンのお母さん、ビエッラの町のガッリーナ家かかりつけのお医者さん。彼らはこの時期に彼女がアニョロッティを作って持ってくる知っています。

クリスマスディナーのプリモはそれと決めている人も中にはいますから期待を裏切るのは難しすぎる!!

それにやっぱり今年1年お世話になった人たちに感謝と来年への挨拶も兼ねているし、、、。

 これまで私が顔をだすとまるで彼らの聖域といわんばかりに、おいしさの種明かしを嫌がるかのように現場をかくしてきたのに、今年はすんなりと現場に入れてくれました。

もちろんお手伝いもしながらパスタの皮の厚さとか、具の硬さとかしっかり頭と手に叩き込みましたよ。

 作業をぜーんぶ終えると、マミンが私に一言:『これがあたしたちのアニョロッティの作り収めね。来年はあんたにやってもらうから。』

 本当なら自分に任されるのだから嬉しい筈なのに、どこか悲しさが台所の湯気にこもっているような、そんなふうにマミンの声は曇って聞こえました。
3人で来年もわいわいアニョロッティを作れるよう、24日のミサには祈りたいと思います。

さて、次回はままたモスカさんとクリスマス前の伝統行事、牛の品評会に行ったお話でもしましょう。 にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ
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キッチン海賊団

 ここは単にガストロノミアの厨房という雰囲気ではありません。

 早朝6時半には皆出勤してきて夜の8時半まで働きづめ。そんな精肉店モスカのお惣菜コーナーの厨房で1週間修行していたときのはなしです。
 
 初日、アルベルトに紹介されて厨房にはいり『何でも言ってください。使い走りでもなんでもしますから』といってもやっぱり遠慮されてお客さん扱いになっていたのですが、、、。
 そこは少しずつなれてきて、気軽に冗談もいえるくらいになると、もう止まりません。

 阪急百貨店で紹介されるお惣菜のレシピを再現してもらってメモを取るのが目的だったのに、いつの間にかそんなことは全員忘れていました(勿論、私も)。モスカで作るお惣菜の全てを伝授してくれます。

 モスカの厨房は大きく三つに分かれています。 お店から厨房に入って直ぐが下ごしらえやオーブンに入れるものを準備したりオードブルを作るスペース。つまり『切る』『搾る』『味を調える』ところ。べっぺとジョルジョが主に仕切っています。

 隣にガスコンロが6つと、揚げ物、グリルコーナーのある『炎』のスペース。ここはエルマンノの宮殿。そしてその奥にパスタをこねたり、ドルチェを作ったりする『コネもの』のスペース。そして大きな冷蔵室が2つ。

 それらの部屋から『おい、こらこっち来てみろ、今これ作ってるから』『こら、そっち終わったか?そしたらこっち来い』

 一日目は色々見せてくれて、細かくレシピや注意事項もメモさせてくれていたのですが、しかも翌日からは、みせてくれる他にアレ刻んでみろ、こっちらの殻を剥けに変わっていました。
 で、私の怪しい手許をみて大笑いされたり、ほめてくれたり、慰めてくれたり、、、。

 テッラが歌えば、べっべが茶々を入れる。オーブンの使い方の気に入らない誰かが怒鳴ると、相手はしょぼくれたり、なだめたり、ちょっと言い返したり、会話のテンポが速くて、時にアグレッシブでも大きな家族のようでした。

 ふと気が付いたのですが、モスカの厨房は海賊団みたいです。アニメのワンピースの世界みたい。

 ほっそりとして無口な、それでいて包丁を握らせたらたいへんな料理長リッカルド、 ポパイのようながっしりとした体格べっぺ、早朝6時から鼻歌交じりにお菓子を焼いているテッラ、いつも上の空で手先だけ器用に動かしているジョルジョ、煮込みの火加減を巧みに操るエルマンノ。

 彼らをワンピースのキャラクターに当てはめてもなんとなく収まってしまうのではないかと思います。

 モスカの使う素材は最高です。お肉は店頭で販売しているのと同じものですから驚きませんが、他の素材も本当にいいものを使っています。

 例えばハムとポルチー二茸を使ったヴィエンネッテというゼラチン寄せはハムも茸もポルチーニはエイナウディ社の高価なものを一般家庭でも難しいくらいふんだんに使うし、ピエモンテの代表的な郷土料理バーニャカウダのためのアンチョビは大きくてふっくらしたスペイン産を使っています。

 家も同じアンチョビーを使ってバーニャカウダを作りますが、美味しいとわかっていてもその価格のせいでいつも買おうかどうしようか悩むくらい。同じものをモスカは当たり前に使っています。

  美味しいはずです。 そして、こんな素敵な仲間に作られていたら、、、。


わたしは、、、

Muccan.JPG
ぶじゃねんのお仕事HP

公楽さんのイタリア紀行 

公楽さん
実に明快!2010年秋、ソルデヴォロ村に滞在された公楽さんご夫妻が紀行文を寄せてくださいました。読めばソルデヴォロ時間が流れるでしょう。

ここです、、、

Video:オルガのバター作り

Video:8月の山に行く

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