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ピエモンテからぶじゃねんの陽だまる山郷生活

BENVENUTI ALLA CRONACA DEL BôGIA NEN ! ピエモンテの山郷でのんびり生活しています

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北イタリアの夏の終わり(海幸偏)

8月最終週となり2009年の夏も終わりを告げようとしています。
というわけで、今年最後の漁の話。

今年、原始人は3回は行くぞ!と豪語していたのですが、ほんとうに実行してしまうところが怖い!

最初の1回目はまずまずの捕獲量。2回目は出生できず。 さて今回は、、、

今回もプロの料理人である息子君が一緒だろうと期待していた彼らはわたしと原始人だけなのを見て少々がっかり。でもまあ、出向しました。 30分もしないうちにイルカを観測。良い兆し!

ところが漁が始まってみると大変な事が!
、、、と、いってもわたし達には最初何が起こったかわかりませんでした。

不味い、とカンちゃん。 網の引き方が尋常でないといいます。わたしには同じに見えるのに、、、
彼の予言どおり網がどんどんぐるぐるぐると捻じれて引き上げられていきます。しかもお重い!

水平線に向かって流れていくはずの網が、夜の闇の中で携帯用ライトで照らすと捻りをまして垂直に深海に沈んでいくのが見えます。 なんとも不気味な様子。

カンちゃんたちはゆっくり慌てず30分かけて網を引き上げていきます。言葉には出さなくても何がかかっているのか彼らにはわかっていました。

引き上げ始めてから30分後、「ほらほら!!あいつだ!!」と皆が騒ぎだします。

わたしが船のヘリに出てみたときには、そいつの悠々としたひし形の姿はゆっくりと深い海に離されてかえっていくところでした。それは幅3m弱のマンタでした。その悠々とした姿に魔法にかけられたように見入りシャッターを切る間もない。

カンちゃんが、「あいつは海で一番力のある生き物だよ。、、、ところでこの網、、、元どおりにするのに2時間はかかるな」捻じれに捻じれた網が30メートル分、山のように積み上げられているのをみてため息をついていました。

この日の収獲は数は少ないものの大型のメカジキが3匹、30kg以上のマグロが2匹。出漁の経費もカーバーし、まずまずの成績。 

岸に戻ると、網を一目見て何が起こったかをたちまちに理解した他の船の漁師さん達がわいわいと集まってきました。網のねじれをとる手伝いをするためです。

原始人が「いいね、みんなこんな風に助け合って仕事できるなんて」とカンちゃんにいうと
「ふん、みんながみんなって訳じゃないさ」と小さくいいました。

とにかく2時間かかるといっていた作業はあっという間に30分で終了。
どの仕事が良くてどの仕事が悪い仕事なんて誰にも決められないのですが、漁師という海相手のこの厳しい仕事には、片寄せあって助け合ういい仲間がいていいなと思いました。


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夢のワインのコルクを抜くとき

原始人がここ数年とくに愛しているワイン、カッペッラーノさんの Barolo Pie' Franco  Michet, リーノ・マーガさんの Barbacarloに加えてもう2本が今年の春に加わりました。

サルヴォ・フォーティ氏のグループI Vigneri が作るロゼ Vinudilice と ロッソ Vinupetraです。

シチリアに行ったとき、フォーティ氏も常連と聞くレストランで飲み、感動しそのレストランで無理矢理分けてもらいました。

普通ですと生産者のところにいって分けてもらうのが常ですが、i Vigneri のワインは全部で3000本程度しか生産されていないそうで、それをわざわざ生産者に売って欲しいとお願いするのは申し訳なかったからです。

さて、その後ネットでも3本買うことができたのですが、それをでは誰と飲むか。
大きな問題。 やっぱりそのワインを飲む喜びを心から分かち合える人との飲みたい。

原始人はビエッラ郊外のコッサートでワインバー『Zamarco』を経営するサンティーノ・ザマルコさん夫妻と是非と考えました。

サンティーノはビエッラでもトップのソムリエ、奥さんは料理人 彼らも興味津々、原始人は彼らのお店でと提案したのですが、いやいや自宅においでということに、、、

彼らも未知のワインをブドウの品種からイメージして料理をいろいろ準備してくれました。

生ハムでも最高のクラテッロ・ディ・ジベッロ、冷たいビシソワース、そしてピエモンテさんのTボーンステーキ、それも料理の腕はビエッラでも随一の奥さん、ワインバーでも厨房に立つロミーナが用意してくれました。

ワインのコルクを抜くと、サンティーノはグラスに4等分で全部注ぎきってしまいます。後で取り合いにならないため?いやいや、しっかり空気に触れさせる意図。ワインの香りは刻一刻と変化していきます。vinudiliceは、アリカンテ、グレカニコとミンネッラ。Vinupetraはネレッロ・マスカレーゼとネレッロ・カップッチョ。

多くは語りません。語りつくせないから。
この夏、一番印象に残る思い出の一つでした。
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ピエモンテのヤギっち

先日isuさんのブログを読ませていただいていたら、ヤギが逃げる、有刺鉄線を張ってもにげられたとお困りでした。

で、思い出したのです。ピエモンテに来てまだ間もない頃ですから約10年前、頼まれヤギのチーズを作っていたことを。で、さっそくそこの牧場の写真を撮ってきました。

マウロはビエッラの大手繊維会社の経営者でしたが、あるひ突然会社も工場も売り払い(しかも工場の機械は全部自分で解体して東南アジアの企業に売って歩いたそうです。かなりの器用もの)単身フランスにヤギのチーズ作り修行にでかけてしまいました。

今では彼のチーズはミラノのペックやトリノのEatalyのショーケースを飾っています。(わたしが作ってたときも美味しかったですよ、もちろん)

彼いわく、ヤギのアナーキーなところが自分に似ていて気に入ったのだそうです。
そうなんですIsuさんのヤギっちもきっとアナーキーなんですよ。

ヤギは、カモシカみたいにピョンピョン跳ねます。けっこう高く跳ねます。柵もしっかりしていないとダメかもしれませんね。
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ピエモンテでもビエッラ人気質って

わたしはビエッラの人たちの気質が好きです。
もちろん人の性質を一般化するのは良くないのですが、それでもけっこうビエッラ人みんなに共通する性質はあります。

勤勉家、倹約家、几帳面。およそイタリア人の気質のイメージちはかけ離れたものですし、わたし自身もこれらを友だちづきあいする人の基準とはしていません。でも傍からみれば、それが『朗らか、優しさ、独創的』などどいった他の気質より人間味を覚えることがあります。

例えば、ある日、スーパーでレジ待ちをしていたのですが、その日は休日とあってそれぞれが大量の食料調達で待ち時間もながくなります。やっと私の番が来たと思いきや、私の前でレジを済ませた奥さんが

「ちょっとあなた。」とレジ係の男性の注意をひきます。鰯のパックを手に取り「これをレジに通さなかったのではありませんか?私のレシートには鰯の価格が含まれていないように思います。チェックしてください」

そういうと彼女もレシートと品物を比べてチェックし、やっぱり入っていなかったとその鰯の代金を払いました。一般のイタリア人ならああ得をしたと喜んで口を結びさっさとその場を去ったでしょう。

そして通常なら、その人の正直な態度は評価されるべきでしょう。ところが、担当のレジ係の男性はお釣りを渡し、彼女がそれを財布にしまうのを見ながらお礼を言うどころか彼女にこう嫌味をいいます

「ああ、お釣りもしっかりチェックして。多く返しすぎたかもしれないからさ」
ちなみにこのレジ係の男性はイントネーションからピエモンテの人でないことは明らかでした。

彼女は少し返す言葉が見つからなかったようですが、気を取り直すとこういいました
「私は自分の払うべきものはきちんと払ったのをみたでしょう。あなたがお釣りをくれすぎていたらその場でちゃんと返しています。」

その女性はきっと本当にそうしていたでしょう。50代の白髪の髪をきちんとブローした整った身なりの人で、顔の刻まれた厳しい皺を見ればこれまで几帳面をモットーに生きてきた典型的ビエッレーゼと頷けます。 

他人に施しもしなければ、喜ばすためにプレゼントを与えるということも決してしないだろうけれども、この人は人のお金を盗むようなことは絶対にしないでしょう。勿論わたしの思い込みですが、彼女の顔の皺にそう書いてあるように思えました。

ビエッラ人独特の潔癖な気質。それがこれまでこの街の主要産業だった毛織物に織り込まれてきたと思います。生地に使われる一本一本の糸の色には混じり気がない。世界トップを誇るカシミアのセーターをとっても色の鮮やかさの違うのはここからきていると思わざるを得ません。

そうそう、冬場ビエッラにお越しになる方はお気をつけ下さい。ビエッラの人はお召しになられているセーターやジャケットに顔を近づけると折り目を引っ張って細かくチェックします。 、、、少なくとも以前はそう人が多くいたし、わたしもやられました。(笑)
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再び放牧地に向かって山をのぼる

8月5日、久々に遊びに来てくれたミラノの「息子くん」と山にのぼりました。

標高2335メートルのムクローネ山のました「ムアンダ(Muanda)」まで、標高差にして200から300メートルといったところを小一時間でゆっくりと歩きます。

様子はビデオをどうぞ
Da 5 ago 2009
注意:お手数ですが画面右上の「高画質を表示」をクリックしてください。でないと画面がぼろぼろとなります。

山の上では、6月に牛の移動を手伝ったとき以来あっていない農家の奥さんが地元の郷土料理「プレンタ・クンシャ」を用意して待っていてくれました。

この日のお天気はパーフェクト!彼女のチーズ作り、家畜小屋の掃除がすむのを待っている間もお母さん鶏とヒナたちを眺めたり、周囲の景色を楽しんだり、のんびりと過ごしました。

6月に来たとき、

「この頃は子供たちも大きくなってそれぞれの世界が出来たでしょ、私はここに一人で残ることが多くなってね、昔ほどアルペッジョ(放牧小屋)の生活が楽しくなくなったわ」

とちょっぴりこぼしていた奥さんを少し励ます意味もあったけど、結局は私たちのほうが日々の煩わしい事をすっかりと忘れてのんびりし、さらに元気になって下山したのでした。

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わたしは、、、

Muccan.JPG
ぶじゃねんのお仕事HP

公楽さんのイタリア紀行 

公楽さん
実に明快!2010年秋、ソルデヴォロ村に滞在された公楽さんご夫妻が紀行文を寄せてくださいました。読めばソルデヴォロ時間が流れるでしょう。

ここです、、、

Video:オルガのバター作り

Video:8月の山に行く

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