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ピエモンテからぶじゃねんの陽だまる山郷生活

BENVENUTI ALLA CRONACA DEL BôGIA NEN ! ピエモンテの山郷でのんびり生活しています

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ビエッラの自然のシンボルなんだけど

ミラノからトリノ向かう高速道路を途中で降りてビエッラに向かうでしょう、すると間もなく遥かかなたにうっすらと見えてくるのがこの山なんです。
 

ムクローネ山、標高は2335m。もっと高い山がビエッラにはいくつがあるのですが、ビエッラ市内背後にどかんとそびえ、しかもその頂上が王冠のような親しみやすい形をしていることからビエッラのシンボルとして市民に親しまれている山なのです

ところが、今年の10月ソルデヴォロ村で毎年恒例の酪農まつりに新調したデジカメを手に出かけてみてあることに気が付きました。
ご覧下さい

王冠のようなとその山の山頂を表現していたのですが、実はビエッラ市民が普段目にしているこの形をそっくりそのままコピーしていたとは!! 

いまこの写真は引き伸ばして2枚のパネルにしてもらっています。一枚は私の仕事部屋に飾っておくため。

 もう一枚ですか? うちの村長へのクリスマスプレゼントにしようとおもって、、、。『何でじゃ!?』といわれそうですが、この村を、この山をこよなく愛するリッキーがこの写真をみた瞬間の反応をみたいのです。

決して悪い人ではないのですがリッキーは相当ナルシストで自分自身を笑えないところがあるので、せめてムクローネ山ならぬ「Mucclone」を笑い飛ばしてもらおうという要らぬおせっかいを試みています。

ちなみにMuccloneは「Mucca(牛)」と「Culone(大きなお尻の人」をくっつけた私の造語です。いまからわくわくしています。
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山の雪化粧

今朝、窓の外に最初に目が留まりました。『アッ』
山が真っ白になっていました。
 

これまでに何度か山頂が白くなっている事はありましたが、『降った』とはっきりいえるほど振ったのは今日が初めてでしょう。そういえば今日から師走ですものね。

同じ方角の山の写真を集めてみました。これから数ヶ月はどんよりした曇り空や振り散る雪ひらを同じ窓から眺める日々が続きます。
 
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キッチン海賊団

 ここは単にガストロノミアの厨房という雰囲気ではありません。

 早朝6時半には皆出勤してきて夜の8時半まで働きづめ。そんな精肉店モスカのお惣菜コーナーの厨房で1週間修行していたときのはなしです。
 
 初日、アルベルトに紹介されて厨房にはいり『何でも言ってください。使い走りでもなんでもしますから』といってもやっぱり遠慮されてお客さん扱いになっていたのですが、、、。
 そこは少しずつなれてきて、気軽に冗談もいえるくらいになると、もう止まりません。

 阪急百貨店で紹介されるお惣菜のレシピを再現してもらってメモを取るのが目的だったのに、いつの間にかそんなことは全員忘れていました(勿論、私も)。モスカで作るお惣菜の全てを伝授してくれます。

 モスカの厨房は大きく三つに分かれています。 お店から厨房に入って直ぐが下ごしらえやオーブンに入れるものを準備したりオードブルを作るスペース。つまり『切る』『搾る』『味を調える』ところ。べっぺとジョルジョが主に仕切っています。

 隣にガスコンロが6つと、揚げ物、グリルコーナーのある『炎』のスペース。ここはエルマンノの宮殿。そしてその奥にパスタをこねたり、ドルチェを作ったりする『コネもの』のスペース。そして大きな冷蔵室が2つ。

 それらの部屋から『おい、こらこっち来てみろ、今これ作ってるから』『こら、そっち終わったか?そしたらこっち来い』

 一日目は色々見せてくれて、細かくレシピや注意事項もメモさせてくれていたのですが、しかも翌日からは、みせてくれる他にアレ刻んでみろ、こっちらの殻を剥けに変わっていました。
 で、私の怪しい手許をみて大笑いされたり、ほめてくれたり、慰めてくれたり、、、。

 テッラが歌えば、べっべが茶々を入れる。オーブンの使い方の気に入らない誰かが怒鳴ると、相手はしょぼくれたり、なだめたり、ちょっと言い返したり、会話のテンポが速くて、時にアグレッシブでも大きな家族のようでした。

 ふと気が付いたのですが、モスカの厨房は海賊団みたいです。アニメのワンピースの世界みたい。

 ほっそりとして無口な、それでいて包丁を握らせたらたいへんな料理長リッカルド、 ポパイのようながっしりとした体格べっぺ、早朝6時から鼻歌交じりにお菓子を焼いているテッラ、いつも上の空で手先だけ器用に動かしているジョルジョ、煮込みの火加減を巧みに操るエルマンノ。

 彼らをワンピースのキャラクターに当てはめてもなんとなく収まってしまうのではないかと思います。

 モスカの使う素材は最高です。お肉は店頭で販売しているのと同じものですから驚きませんが、他の素材も本当にいいものを使っています。

 例えばハムとポルチー二茸を使ったヴィエンネッテというゼラチン寄せはハムも茸もポルチーニはエイナウディ社の高価なものを一般家庭でも難しいくらいふんだんに使うし、ピエモンテの代表的な郷土料理バーニャカウダのためのアンチョビは大きくてふっくらしたスペイン産を使っています。

 家も同じアンチョビーを使ってバーニャカウダを作りますが、美味しいとわかっていてもその価格のせいでいつも買おうかどうしようか悩むくらい。同じものをモスカは当たり前に使っています。

  美味しいはずです。 そして、こんな素敵な仲間に作られていたら、、、。


精肉店モスカ(3)

モスカの5代目アルベルトに連れられて行った肥育農家の1件目、パオロさんのところでその飼い方に驚かされました。文字通り手塩にかけて牛を育ててている。

日本で目にしていたコンクリートの厩舎で一頭ずつ鉄柵の仕切りの中で飼われているのは確かに違います。

確かにそういう飼い方をしているところは同じピエモンテにもあり、それが決して悪いというのではありません。そういうところも連れて行ってくれました。そこにも肉付きのとてもいい牛がいました。

ところが、一番最後に訪れたこの農家の去勢牛はパオロさんの牛ともまた違いました。

70歳を越す御夫婦が二人がたった2頭の去勢牛を育てている、その厩舎の入り口にその牛の頭が見えたとき、まるで洞窟のなかに眠るドラゴンでも目にしたような(そんな経験決してしてませんが)ドキドキを覚えました。

この牛、バリンといいます。 溺愛していた娘さんが遠方に嫁いでしまったとき、御主人は落ち込んで家に閉じこもりがちになってしまったそうで、それを見かねた奥さんが牛でもかったらと冗談交じりに連れてきた仔牛を育てているうちにそれが二人の楽しみになってしまったそうです。

だから、他の肥育家のように多数の牛は飼いません。2頭。しかも、昨年バリンが出荷できる4歳なら、もう一頭はまだ2歳に達していませんから、出荷は来年。3年に一度しか出荷できません。
彼らはバリンにいつもまるで子供に話しかけるように声をかけて体を拭き、えさを与え、厩舎の掃除をします。

この老夫婦とバリンが小さな厩舎にいる姿はまるでおとぎ話の一ページです。
モスカさんはこの牛を仲買人の紹介ではじめてみた日に、購入契約をしてしまいました。今年はこの牛しかない!と、、、。その後、さらに高い価格で買うから自分に売って欲しいと内々に交渉に来たのは一人や二人ではなかったそうですが、決まりは決まり、彼らは笑って断ったそうです。
肥育が進んでいなくてもその牛の最終的な仕上がりが想像できるのでなければ、、、、。それが肉屋の仕事!!

バリンとこの老夫婦の別れは悲しかったのかもしれません。去年の12月のはじめバリンは、モンカルヴォの去勢牛の品評会で他の牛と同じようにモスカさんの手に渡りました。
品評会の日は大雪で私は地団駄踏んで悔しがりましたがとうとう車を走らせて会場に駆けつけることがなりませんでした。
アルベルトにお昼過ぎ電話をかけると、パオロさんの牛が見事1等賞!そして彼らの期待どおりバリンがグランプリをとったと嬉しい知らせをくれました。

今年は12月9日が品評会の日。今年は絶対、周りが引きとめようがどうしようが絶対見に行きますよ!!

  きっとバリンみたいないい牛がいっぱいいることでしょう。

  次回はお惣菜偏です。
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精肉店モスカ体験(2)

 12月の第二週目の水曜にモンカルヴォでは毎年恒例の去勢牛の品評会があります。もう百年以上も続いています。

 これにはモンフェッラートを中心にピエモンテの広い地域から多くの精肉店が参加します。
 私の住むビエッラからも自分の目利きに自身のある精肉店が何軒か参加しています。

 ここでちょっと説明すると、日本では家の品評会いわゆる共進会には肥育家が参加しますが、少なくともピエモンテでは精肉店が肥育者から肥育途中にある牛を購入し、その目利きの力が品評会では争われます。 

 品評会が終了するとその牛は生産者から精肉店の手に渡り屠畜場にまっすぐ連れて行かれる決まりになっています。もちろん牛のすり代わりなどを防ぐためです。

 カテゴリーも幾つかに分けられていますが、メインは4歳の去勢牛。これで1等をとればそのお肉の価格は大きく違いますし、それに店の名もあがります。その牛の買い手は肥育家に予め決めておいた率のプレミアをつけてその牛の代金を払います。だから肥育家も必死。

 生まれつきの質が良くしかも肥育環境の良い牛を探して肉屋は、この場合モスカさんですが、週に一回は生産者を回ります。まずは牛を選び、選んだらその牛の生育状況をチェックするのが目的です。固定で契約を結んでいる生産者(肥育家)はいません。

 しかも、買い付けにも決まりがあって、アスティ以北の生産者とは自分達で直接交渉できますが、以南のほうでは必ず仲買人を通さなくてはなりません。モスカさんも代々でつき合いのある仲買人がいます。

 モスカさんほど名の知られた精肉店でもその決まりはきちんと守ります。

 契約農家はいなくとも、この日最初に訪れたパオロさんの牛をモスカさんはここ数年連続で購入しています。

 パオロさんとその義弟のマウリツィオさんの飼いかたは他のどの肥育家とも違いました。まず厩舎がきれい。設備がいいというのではありません。でも床にしかれた干草はどこも乾いていて糞で汚れてもいない。一日2回変えるからです。たっぷりふわふわにしかれた草のおかげで牛が怪我をしなくてすむ。

 飼料だって、5,6種類をまぜて食べさせます。しかも一頭につきバケツ一個を与え、その食べ残しもチェックするといった具合に徹底しています。そして最後は『卵』生卵を食べさせるのだそうです。

  なんだか私の栄養管理状態より条件は良さそう。、、、いいえ、もちろんこのままで結構、去勢牛になりたかったなんて思いませんよ。

  さて、パオロさんのところを去ると次はトンでもない牛を目にすることに!

   この続きは次回に、、、 

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わたしは、、、

Muccan.JPG
ぶじゃねんのお仕事HP

公楽さんのイタリア紀行 

公楽さん
実に明快!2010年秋、ソルデヴォロ村に滞在された公楽さんご夫妻が紀行文を寄せてくださいました。読めばソルデヴォロ時間が流れるでしょう。

ここです、、、

Video:オルガのバター作り

Video:8月の山に行く

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